中学受験で親子関係が悪くなる理由

「宿題は終わった?」
そう聞いただけなのに、子どもが不機嫌になる。
勉強の話を始めると、いつの間にか言い合いになってしまう。
そして、強く言ったあとに「また怒っちゃった……」と後悔する。
中学受験に向けた勉強を始めてから、そんな毎日が増えていませんか?
「私が口を出しすぎなのかな?」
「もっと子どもに任せた方がいいのかな?」
そう考えるお母さんもいるでしょう。
でも、中学受験で親子喧嘩が増える原因は、親の声かけや関わりすぎだけとは限りません。
課題量や難度、勉強する時間帯、子どもが一人でできる範囲、親自身の負担がかみ合わないまま家庭学習を続けていると、親子ともに余裕がなくなり、衝突が増えやすくなります。
親子関係が悪くなってきたと感じたら、まず確認したいのは次の5つです。
- 課題量
- 課題の難度
- 勉強する時間帯
- 子どもが一人でできる範囲
- 親自身が抱えている負担
私は元進学塾講師で、現在も私立中高で教えています。そして、二人の息子の中学受験を経験した母親でもあります。
教育現場30年以上の経験と自身の子育てを通して、子どもが勉強を進められない背景には、学習内容や家庭での勉強の進め方など、いくつもの要因が重なることがあると考えています。
だからこそ、親の言い方だけを変えれば解決するとは限らないのです。
この記事では、親子喧嘩が増える背景を5つの視点から整理し、わが家の場合は何から見直せばよいのかを一緒に考えていきます。
目次
- 中学受験で親子関係が悪くなるのは「関わりすぎ」だけが原因ではない
- 親子喧嘩が増えたら、まず確認したい5つのこと
- 2-1.課題量|そもそも今の生活で終わる量なのか
- 2-2.難度|今の子が一人で進められる課題なのか
- 2-3.時間帯|親子ともに疲れ切った時間になっていないか
- 2-4.一人でできる範囲|任せていることが、まだ本人だけでは難しくないか
- 2-5.親の負担|親自身に判断する余力が残っているか
- 私も夕食後の勉強で息子と何度も喧嘩しました
- 何から変える?親子喧嘩の場面から優先順位を決める
- 親は勉強から離れた方がいい?「一人でできる範囲」で考える
- 親子関係が悪くなってきたとき、「子どもをもっと動かす」前に見ること
- よくある質問(FAQ)
- まず今の親子の状態を確認したい方へ
1.中学受験で親子関係が悪くなるのは「関わりすぎ」だけが原因ではない
中学受験に向けた勉強が本格的になると、それまで家庭の外にあった「勉強」が、毎日の親子関係に深く入り込んできます。
塾の宿題、週テスト、模試、間違い直し、志望校対策。
小学生の中学受験では、こうした学習を家庭で進める場面が多く、親が何らかの形で関わる必要があります。
すると、どうしても親子の会話に変化が出てきます。
「宿題はどこまで終わった?」
「この問題、直した?」
「明日のテスト、大丈夫?」
親としては、受験に向けて必要なことを確認しているつもりです。
でも、子どもにしてみれば、家に帰ってからも勉強のことを何度も聞かれるわけです。
こうして、親子の間に「確認する・される」「指示する・される」というやり取りが増えていきます。
だからといって、親が何も言わなければよいわけではありません。
実際、まだ自分だけでは宿題を管理できない小学生もいます。親が確認しなければ、間違い直しをしないまま次の授業を迎えることもあるでしょう。
問題は、親が関わっていること自体ではなく、今の家庭学習の進め方が、親子双方に無理を生んでいないかということです。
では、どこを見れば、その無理に気づけるのでしょうか。
2.親子喧嘩が増えたら、まず確認したい5つのこと
「子どもが勉強しないから喧嘩になる」
そう思っていても、実際に何が起きているのかを見ていくと、家庭によって事情は違います。
やる気の問題だと思っていたら、そもそも宿題が終わる量ではなかった。
任せていたつもりが、実は子どもにとって難しいことまで一人でやらせていた。
そんな場合もあります。
まずは次の5つから、わが家に当てはまるものがないか確認してみましょう。
2-1.課題量|そもそも今の生活で終わる量なのか
「早く宿題をやりなさい!」
毎日のように言っているのに、なかなか終わらない。
そんなとき、最初に確認したいのは、子どものやる気よりも実際に終えられる量なのかということです。
中学受験の勉強だけで一日が終わるわけではありません。
学校に行き、塾や習い事があり、食事をして、お風呂に入り、睡眠も必要です。
そこへ塾の宿題、テストの直し、苦手分野の復習などが重なると、予定どおりに進めるのが難しくなることがあります。
もちろん、受験すると決めた以上、必要な勉強には取り組まなければなりません。
だからこそ、毎日「終わらない!」と揉めるなら、まずは一度、課題に必要な時間と実際に使える時間を比べてみてください。
問題は勉強量そのものではなく、今の生活の中で、その量をこなせる計画になっているかです。
2-2.難度|今の子が一人で進められる課題なのか
机に向かっているのに、なかなか勉強が進まない。
親から見ると、ぼんやりしているように見えることもあります。
でも、ここで分けて考えたいことがあります。
それは、「やらない」のか、「分からないから進められない」のかという違いです。
例えば、基本問題は自分で解けても、応用問題になると手が止まる子がいます。
あるいは、解き方は分かっていても、間違えた理由を自分で説明するのは難しい場合もあるでしょう。
そういう状態の子どもに「集中して早く終わらせなさい」と言っても、問題が解けるようになるわけではありません。
一方で、一人で十分できる内容なのに、別のことをしていて進まない場合は、考えるべきことが違います。
まずは、子どもが止まっている問題を一緒に確認してみる。
解き始められるのか。途中で分からなくなるのか。それとも内容は理解しているのか。
どこで止まっているのかが分かれば、必要なサポートも見えてきます。
2-3.時間帯|親子ともに疲れ切った時間になっていないか
同じ宿題でも、取り組む時間によって親子の様子が変わることがあります。
特に気をつけたいのが、夕食後など、一日の疲れが出てくる時間です。
親は仕事や家事を終えて、ようやくひと息つきたい。
子どもも学校や塾で一日頑張ってきた。
そんなときに、難しい問題や終わっていない宿題を前にすると、いつもなら流せる一言にもイライラしやすくなります。
ただし、夜に勉強すること自体が悪いわけではありません。
共働き家庭では、夜しか親が勉強を見られないこともあります。
大切なのは、勉強する時間帯と、そのときの親子の余力が合っているかです。
例えば、夜になると毎回揉めるなら、勉強時間をすべて変えられなくても、その時間に取り組む課題の順番や難度を見直す余地はあるかもしれません。
実は、私自身もこの時間帯の問題で何度も息子と喧嘩をしていました。
その話は、あとで詳しくお伝えします。
2-4.一人でできる範囲|任せていることが、まだ本人だけでは難しくないか
「もう小4なんだから、自分で宿題くらいやってほしい」
「本人が受験したいと言ったんだから、もっと自分から勉強してほしい」
そう思うことはありませんか?
その気持ちはよく分かります。
ただ、ここで確認したいのは、「宿題をする」という一つの行動にも、いくつもの力が必要だということです。
例えば、宿題に取り組むには、
- 自分から勉強を始める
- 今日やる課題を確認する
- 時間を配分する
- 丸付けをする
- 間違えた問題を直す
- 分からない問題をどうするか判断する
といったことが必要になります。
これらを、すべて同じようにできるとは限りません。
自分から机には向かえるけれど、時間配分は苦手。
宿題は終わらせるけれど、間違い直しは不十分。
そんな子もいます。
だから、「もう任せたのに、どうしてできないの?」と感じたら、任せている内容を少し細かく見てみましょう。
今、一人でできることと、まだサポートが必要なことを分ける。
それだけでも、親がどこに関わるべきかを考えやすくなります。
2-5.親の負担|親自身に判断する余力が残っているか
ここまで、主に子どもの勉強について見てきました。
でも、もう一つ忘れてはいけないのが、お母さん自身の状態です。
仕事を終えて帰宅し、夕食を作り、下の子の世話をしながら、塾の宿題も確認する。
テスト結果を見て、苦手分野を考え、塾からのお知らせにも目を通す。
こうした役割が一人に集中している家庭もあるでしょう。
毎日、何を優先するか決め続けていれば、疲れるのも当然です。
余裕があるときなら落ち着いて対応できることでも、疲れていると、つい強い言葉が出てしまうことがあります。
それは単純に「お母さんが短気だから」と片づけられる問題ではありません。
短気になりやすい状況が、毎日の生活の中にできていないか。
そこを見る必要があります。
子どもの勉強をどうするかだけでなく、親が抱えている役割そのものを整理することも、親子喧嘩を減らすための大切な視点です。
もし、受験管理そのものがつらくなっているなら、まずお母さん自身の負担について整理してみてください。
関連記事:中学受験がつらい母親へ
3.私も夕食後の勉強で息子と何度も喧嘩しました
ここまで5つの視点をお伝えしてきましたが、私自身も、息子が中学受験に向けて勉強していた頃は、毎日のように勉強のことで言い合いになった時期がありました。
我が家では、私が仕事から帰宅して夕食を作っている間、息子は気分転換に少し遊んでいました。
私もその方が食事作りに集中できたので、楽だったんです。
そして、夕食を食べてから勉強を始める。
そんな生活をしていたんです。
でも、今振り返ると、親も子も一日の疲れが出る時間に勉強を始めていたんですよね。
思うように勉強が進まない。
すると私もイライラして、息子と言い合いになる。
そんなことを繰り返しているうちに、私自身もどんどん疲れていきました。
「私は何をしているんだろう」
母親としての自分が嫌になることもありました。
そして、もう一つつらかったのが、夫とのやり取りでした。
夫は帰宅が遅く、その時間帯に我が家でどんなことが起きているのかを実際には見ていませんでした。
私が大変さを訴えると、
「こうしたらいいんじゃない?」
と、冷静なアドバイスが返ってくることもありました。
もちろん、夫に悪気があったわけではないんです。
でも、そのときの私は、
「この大変さを分かってもらえない」
というつらさを感じていました。
そして今振り返ると、その苛立ちの矛先が、夫ではなく息子に向いてしまっていたように思います。
当時の私は、息子の勉強が思うように進まないことに目を向けていました。
でも、今ならもう少し違う見方ができます。
このときの我が家には、少なくとも次のことが重なっていました。
- 時間帯の問題:親も子も一日の疲れが出る夕食後に勉強していた
- 親の負担の問題:仕事と家事に加えて、夜の勉強にも対応していた
- 負担の共有の問題:夫はその場の状況を見ておらず、私は理解されていないと感じていた
もちろん、それだけが喧嘩の原因だったとは言い切れません。
ただ、あの頃の私に「もっと優しく声をかけましょう」と言われても、それだけで状況を変えるのは難しかったと思います。
なぜなら、声をかける前の段階で、すでに親子ともに余裕がなくなっていたからです。
もし今、夕食後や夜の勉強で毎日のように喧嘩をしているなら、少し考えてみてください。
「どんな言い方をすれば子どもが動くか」だけではなく、
「なぜ、その時間に親子でぶつかってしまうのだろう?」
と。
勉強の時間なのか。取り組む課題なのか。それとも、お母さん自身の負担なのか。
確認する場所が変わると、次に考えることも変わってきます。
4.何から変える?親子喧嘩の場面から優先順位を決める
ここまで読んで、
「うちは当てはまることがいくつもある……」
と思った方もいるかもしれません。
でも、5つ全部を一度に変えようとする必要はありません。
むしろ、最初からあれもこれも変えようとすると、お母さんの負担がさらに増えてしまいます。
大切なのは、いつ、何をきっかけに喧嘩が起きているのかを見て、その原因に近いところから手をつけることです。
例えば、こんなふうに考えてみましょう。
| よくある状態 | まず確認する場所 |
|---|---|
| 毎日宿題が終わらず揉める | 課題量・優先順位 |
| 問題の前で止まり、親がイライラする | 難度・一人でできる範囲 |
| 夜になると毎回荒れる | 時間帯・睡眠・疲労 |
| 「言わないと何もしない」で揉める | 本当に一人で開始・計画できる段階か |
| 親が常にイライラしている | 親が抱えている役割・負担 |
| 上記を調整しても同じ言い合いになる | 声かけ・聞き方・会話 |
例えば、毎晩「宿題が終わらない!」と喧嘩になる家庭なら、最初に見るのは子どもの反抗的な態度よりも、宿題の量と使える時間かもしれません。
問題の前で手が止まるたびに言い合いになるなら、難しいところを子どもだけで進めようとしていないかを確認します。
逆に、勉強量や難度に大きな無理がなくても、親子の言葉のやり取りで衝突が繰り返されるなら、声かけや聞き方を見直す必要があるでしょう。
つまり、声かけを変えることも大切。でも、声かけが最初とは限らないということです。
まずは、直近の喧嘩を一つ思い出してみてください。
「何を言ったか」だけでなく、「その前に何が起きていたか」を振り返るんです。
子どもは何をしていたのか。
何時頃だったのか。
課題はどこまで進んでいたのか。
親自身はどんな状態だったのか。
その場面を整理していくと、最初に見直したいところが少しずつ見えてきます。
ただ、何を見直せばよいか分かったからといって、実際の親子のやり取りをすぐに変えられるとは限りません。
私自身、カウンセリングやコーチングは、学んだだけで身についたわけではありません。教員向けの研修では、同意を得て録音した実際の対話をもとに、上位資格を持つ方や研修仲間からフィードバックを受け、その後も学校現場で実践を重ねてきました。
それでも、わが子を相手にすると、うまくできないことはあったんです。
だからこそ、親子の関わり方は「知っている」と「実際にできる」が別。意識して使い、振り返り、少しずつ修正しながら身につけていくものだと感じています。
5.親は勉強から離れた方がいい?「一人でできる範囲」で考える
親子喧嘩が続くと、
「もう、勉強を見るのをやめた方がいいのかな」
と思うこともあるでしょう。
実際、「親は教えずに塾へ任せる」「子どもを信じて見守る」といった考え方を目にすることもあります。
もちろん、親が一人で抱え込まず、塾を頼ることは大切です。
ただ、だからといって、親が勉強から完全に離れれば親子関係が良くなるとは限りません。
まだ一人では学習を進められない子に、いきなり全部を任せても、うまくいかないことがあるからです。
反対に、すでに自分でできることまで親が細かく管理していれば、子どもが窮屈に感じることもあるでしょう。
そこで、私が大切にしているのが、
「今、この子は何なら一人でできるのか?」
という視点です。
例えば、宿題を始めることは自分でできるなら、そこは本人に任せる。
でも、間違えた問題の直し方が分かっていないなら、必要なところを確認してサポートする。
そして、できるようになったことから、少しずつ本人へ渡していく。
そんな関わり方です。
中学受験の勉強では、「任せること」と「サポートすること」を分けて考える必要があります。
親が手伝うことが、すべて過干渉になるわけではありません。
また、子どもに任せることが、そのまま自立につながるわけでもありません。
必要なところは手伝う。でも、できるところまで親が抱え込まない。
その境目を、今の子どもの様子から判断することが大切だと考えています。
6.親子関係が悪くなってきたとき、「子どもをもっと動かす」前に見ること
中学受験に向けて勉強を進める中では、親子で意見がぶつかることもあります。
勉強が大変なときもあれば、思うように成績が伸びず、焦ることもあるでしょう。
だから、親子喧嘩をゼロにしなければいけないとは思いません。
ただ、こんな状態が続いているなら、一度立ち止まって、家庭学習の進め方を確認してみてほしいのです。
- 親子の会話が勉強の話ばかりになっている
- 勉強時間になると、お互いに身構えてしまう
- 「宿題は?」と聞いただけで反発される
- 親自身も、勉強を見る時間が憂うつになっている
こうなってくると、親はどうしても「どうしたらもっと子どもが勉強するだろう?」と考えがちです。
でも、その前に見てほしいことがあります。
今の課題量は、本当にこなせる量でしょうか。
子どもが一人でできることと、まだ難しいことは分かれているでしょうか。
親子ともに疲れ切った時間に、無理を重ねていないでしょうか。
そして、お母さん自身が抱えている負担は大きすぎないでしょうか。
受験する以上、やるべき勉強はあります。
だからこそ、ただ勉強を減らす、何も言わずに見守る、という話ではありません。
合格に向けて必要な勉強を続けていくためにも、今の親子で家庭学習が回る状態になっているかを確認することが大切なのです。
最初からすべてを変える必要はありません。
まずは、最近の親子喧嘩を一つ取り上げて、5つのうちどこに無理がありそうかを確認してみてください。
その一つが、今のわが家で最初に見直す場所になるかもしれません。
また、受験が終わったあとまで親子関係への後悔を引きずることが心配な方は、こちらの記事も参考にしてください。
7.よくある質問(FAQ)
中学受験で親子喧嘩が増えるのは普通ですか?
中学受験では家庭学習をめぐる確認や意見の違いが増えるため、親子喧嘩が起きることはあります。
ただし、「受験家庭なら毎日喧嘩するのは普通」と考えて、そのままにしてよいわけではありません。
勉強の話をするたびに衝突するなら、まずは課題量、難度、時間帯、子どもが一人でできる範囲、親の負担を確認してみてください。
親が勉強を見ない方が親子関係は良くなりますか?
必ずしもそうではありません。
子どもが一人でできることまで親が細かく管理しているなら、関わり方を減らした方がよい場合があります。
一方で、まだ一人では難しいことを任せきりにすると、勉強が進まなくなることもあります。
「親が見るか、見ないか」ではなく、何を子どもに任せ、どこをサポートするかで判断することが大切です。
声かけを変えても親子喧嘩が減らないときはどうすればいいですか?
言い方を工夫しても同じ場面で喧嘩になるなら、まずは家庭学習の進め方に無理がないか確認してみてください。
そのうえで見直したいのが、親子のコミュニケーションです。
例えば、子どもが「もう勉強したくない!」と言ったとき。
すぐに「そんなこと言わないで、頑張りなさい」と返すのと、「そう思うほど嫌になっちゃったんだね」と一度気持ちを受け止めるのとでは、その後の会話が変わってくることがあります。
ただし、子どもの気持ちを受け止めることと、言い分をすべて認めることは別です。
必要な勉強については親子で話し合いながら、子どもの気持ちや考えにも耳を傾ける。
こうした関わり方は、声かけの言葉を覚えるだけでなく、実際の親子のやり取りの中で練習して、少しずつ身につけていくものです。
そして、相手の話を聞く力や、自分の気持ちを適切に伝える力は、子育てだけでなく夫婦関係や職場など、さまざまな人間関係にも生かせます。
中学受験をきっかけに、これから先も使えるコミュニケーションの力を身につけていく。
そんな視点で、普段の親子の会話を振り返ってみることも大切だと思います。
子どもが自分で勉強しないとき、親はどこまで手伝えばいいですか?
まずは「自分で勉強しない」が何を指しているのかを分けてみましょう。
自分から始められないのか、課題を決められないのか、間違い直しまでできないのか。
できていない部分によって、必要なサポートは違います。
今できることは本人へ任せ、まだ難しいことは必要な範囲でサポートする。そのように考えると、関わり方を整理しやすくなります。
宿題が終わらないときは全部やらせた方がいいですか?
「全部終わらせること」を優先する前に、まず実際に使える時間と課題量を確認してください。
必要な課題を安易に省けばよいわけではありませんが、無理な計画を続けても、十分に理解できないまま終わらせることになりかねません。
優先順位が判断できない場合は、塾に相談して、何を重点的に取り組むべきか確認することも一つの方法です。
「うちは課題量の問題かもしれない」
「勉強を任せすぎているのかな」
「私自身も余裕がなくなっているのかもしれない」
ここまで読んで、わが家で見直したいことがいくつか思い浮かんだ方もいるでしょう。
でも、毎日の親子のやり取りを振り返り、何が起きているのかを客観的に見るのは、意外と難しいものです。
そんなときは、まず今の親子の会話や関わり方を確認してみませんか?
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この診断は、お子さんの学力や学習量を判定するものではありません。日頃の親子のやり取りを振り返り、今の関わり方について考えるきっかけにしていただくものです。
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今回の記事で整理した家庭学習の5つの観点と合わせて、わが家で何から見直していくかを考えてみてください。

成合弘恵(なりあい ひろえ)
ヒロ・スマイルコーチング代表/中学受験ライフコーチ
教育現場30年以上|元大手進学塾講師・高校教員
明治大学文学部卒業。茨城県出身、千葉県在住。
保有資格
- NLP上級プロフェッショナルコーチ
- NLPマスタープラクティショナー
- 教育カウンセラー
元大手進学塾講師、公立高校教諭、私立中高講師として、教育現場に30年以上携わる。
大手進学塾では中学受験・高校受験指導を担当。開成高校・筑波大学附属高校など、難関校への合格者を多数指導。
公立高校在職中は教育相談や特別支援教育コーディネーターを担当。カウンセリング・コーチングの資格を生徒指導にも活用し、のべ2,800回以上の生徒カウンセリング面談を実施。
教育現場で対応してきた保護者はのべ2,200名以上。最難関校を目指す生徒から、学習や学校生活にさまざまな課題を抱える生徒まで、幅広い指導経験を持つ。
私生活では二人の息子の母。長男は東京大学、次男は慶應義塾大学。自身も二人の息子の中学受験を経験した母親として、受験期の家庭の現実を知る。
現在は、中学受験期の母親をサポートする「中学受験ライフコーチ」として活動。
ママが笑顔になることで子どもが笑顔になり、子どもたちが笑顔で生きられる社会をつくることをミッションとしている。
中学受験期の母親の心理や親子関係について、教育現場での経験と自身の子育て経験の両方から発信している。


